映画『札束と寝る女神たち』お金のために!?
- Dancing Shigeko

- 2月11日
- 読了時間: 3分
こんにちは、Dancing Shigekoです!
ポーランドの映画。
今回は映画『札束と寝る女神たち』を紹介します!
[基本情報]
原題:DZIEWCZYNY Z DUBAJU / GIRLS TO BUY
監督:マリア・サドフスカ
製作:エミル・ステンビェン
脚本:ディミトリー・ポトチェニク
ルーカス・コールマン
ビョートル・スタニスワフ
マックス・トゥレル
マルクス・モレッティ
撮影:アルトゥル・ラインハルト
上映時間:136分
[登場人物]
エミ:パウリーナ・ガウォンスカ
娼婦を斡旋する。
ドロタ:カタジナ・フィグラ
エミを娼婦の世界に引っ張る。
マリアンナ:カタジナ・サウチュク
エミをミスコンで見つける。
カミラ:オルガ・カリッカ
エミに誘われて娼婦になる。
サム:ジュリオ・ベルーチ
エミと手を組んで女性を斡旋する男性。
バルテク:ヨーゼフ・パヴロフスキ
エミと恋に落ちる男性。
[内容]
エミはシュチェチンで開かれたミスコンに参加して一攫千金を狙っていた。しかし入賞もできなかった。そこで知り合ったスーパーモデルのマリアンカ・キニアと彼女の母ドロタに言われるがままに娼婦となったエミ。やがて、彼女は自らが娼婦を斡旋する側となり、ビジネスパートナーとしてサムとパーティを開いていた。
サムはエミに恋をし始めていたが、エミは娼婦だからと言って交わしていた。ところが、偶然の出会いでバルテクと恋仲になる。サムにバルテクとの関係がバレて以来、少しずつエミの歯車がおかしくなっていくのだった。
[感想]
ポーランド人娼婦の顛末を描く作品。
・次々と誘い込む
最初はエミが言葉巧みにマリアンカに誘われて娼婦の道に入る。経験してみると、得られるお金に魅了されて、すっかり虜になる。体を売ることに抵抗があるのは最初だけ。そして今度は自分が体を売る側から、若い女性を次々と引っ張り込んできて、彼女たちの取り分を奪っていく立場に。
その依頼される女性の数が半端ない。20人とか50人とか。しかも、新顔だけにしてくれなどあって、どれだけの人脈で人数を集めるのか。新顔にと言われたら、どんどん娼婦になっていくのでは?
作品最後にポーランドの娼婦事情がテロップで流れるが、かなり深刻な感じ。貧困に喘ぐ女性の取る手段は娼婦だけなのか。
・娼婦に結婚は?
エミは自分は娼婦と言い切って、サムの誘いに乗らないようにしている。しかし、ふらりと現れたバルテクとは恋仲になっていく。そして結婚して、出産。バルテク自身、エミが娼婦だということを知らなかったみたいで、気づいた時のショックは大きかったみたい。
娼婦が結婚を望むなら、一生その事実を隠し続けるか、その事実を受け止めてくれる男性と結婚するかのどちらかなのだろう。前者は相当精神的に苦しく、発覚したらという恐怖に心が蝕まれるのでは?後者は最初に切り出すことができるか、ということになる。その勇気を持てるか。
相手に対して本気になればなるほど、言い出せないように思う。
想像するところ、結婚という事実が近づいてくると、彼女たちへの精神的な負担は相当なものになるのだろうと感じた。
・罰せられるのは女性だけ?
エミは警察に捕まる。取り調べで女性を斡旋していたことを追及されている。その時のエミの発言が印象的。
「なぜ罪に問われるのは女性だけなのか。女を買う男たちはどうして罰せられないのか。」と言っている。
これはポーランドだからなのか、世の中、全体的にこういった構図になっているのか。どっちなのか。どちらか一方だけが罪に問われるというのは、おかしな世界のように思った。そしてこれが現実なのだと思うと、寂しい気持ちになる。
貧困は人生の選択肢を狭めていくものなのだと感じる作品だった。
鑑賞日:2025年2月11日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!






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