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  • 執筆者の写真Dancing Shigeko

映画『レプリカズ』クローン技術のあり方を考える

更新日:2022年2月23日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 内閣支持率が続落している。45%になったと読んだ。不透明なことをするのと、判断が遅いと感じられると支持が遠のくのかもしれない。自分の仕事では気をつけないといけないと戒めになる。


 さて、今日は映画『レプリカズ』を紹介します!


[登場人物]

ウィリアム:キアヌ・リーブス

 バイオナイン産業の研究員。人体の脳神経をロボットに移植する研究を実施している。もう少しのところまで研究は進んでいるが、最後の一歩で苦戦、成果を出せずにいる。そのため、上司のジョーンズに研究ストップの可能性を示唆される。

モナ:アリス・イブ

 ウィリアムの妻。ウィリアムの研究に理解を示すものの、善悪の判断がおかしくなってきているとウィリアムを咎める。そして自分の異変にいち早く気づいて、ウィリアムに問い詰める。


エド:トーマス・ミドルディッチ

 ウィリアムの同僚。ウィリアムから汚い作業を全て押し付けられるものの協力する。


ジョーンズ:ジョンオーティス

 ウィリアムの上司。研究が失敗続きで、廃止を考えている。

マット:エムジェイ・アンソニー

 ウィリアムの長男。時々食べ物を落としたり、飲み物をこぼしたりと手元の制御がうまくいかない様子を見せる。

ソフィ:エミリー・アリン・リンド

 ウィリアムの長女。母が死ぬ夢を見てうなされたり、ゾーイの存在に気づき、ウィリアムに問いかける。

ゾーイ:アリア・リーブ・ウィリアム

 ウィリアムの次女。ボディが不足したため、蘇らせられなかった。みんなの記憶から消されてしまう。

[内容]

 プエルトリコ アレシボにあるバイオナイン産業実験研究所では、ウィリアムが仲間のエドらと死亡した人物の神経をロボットに移植する研究をしていた。この日、被検体345に移植するための死体が運ばれてきて、移植実験が行われた。神経移植が完了後、ロボットが一言発することに成功したが、自らを破壊し始める暴走をする。ウィリアムは止む無く電源停止する。その失敗を見て、上司のジョーンズは次、成果を残せないようなら研究は廃止と言い渡される。

 ウィリアムは実験に失敗して落胆していたが家族との週末旅行に出かける。ところが激しく降る雨の中、視界が悪く、倒木でハンドルを取られ、崖下に転落してしまう。その事故でウィリアムは家族全員を失ってしまう。そこで、神経移植を考えたウィリアムは、エドを呼んで協力してもらう。

 まずは家族のクローンづくり。しかしクローンを作るためのホストが3基しかなかったため、誰か一人は生き返らせることができない。無理に選んだ結果、ゾーイを諦めることにする。そして17日間のクローン作成期間が始まる。その間に移植実験失敗に終わった原因解明を急ぐウィリアムだったが17日間が経過してしまう。そのまま装置の中に入れ続けると肉体はあっという間に老化してしまう。一旦、装置から取り出し、睡眠薬で72時間寝かせている間に解決策を考える。そして見つけ出した対策で、見事、神経移植を成功させたウィリアムは、家族三人との生活を始めるのだった。

 ぎこちなさが残る中、日常生活を始めたがソフィがモナが事故で死ぬ夢を見たとウィリアムは聞き、記憶捜査をする。その場をモナに見られてしまったために事実を伝える。モナはそれを子供たちには秘密にしたまま生活を続けてくれていたが、ゾーイの話題があがってウィリアムは回答に苦しむ。そこにジョーンズがやってくる。ウィリアムが実験に成功したことを知っていて、その研究結果をよこすように迫る。そうでなければ会社の資産を盗んだことを咎めると。同時に、作られた家族は処分しないといけないと迫ってきて、ウィリアムは家族を連れて逃げ出すのだった。

 一度は逃げ切ったように見えたが追手に捕まり、研究所に向かったウィリアム。ジョーンズの望み通り研究結果であるアルゴリズムを、ロボットに移して渡すが、そのロボットはウィリアムの意思を持っていて、家族を守るのだった。そしてウィリアムは逃げていくのだった。


[感想]

 二つの課題が問われているように感じられる作品。

 一つ目は、クローン技術。人間をクローンとして作ることは是か否か。劇中は、失敗作ができた時の道徳が問われている感じになった。クローンを作るのに失敗した時、それは一つの生命体だけれど廃棄ができるのか、をウィリアムは問われていた。失敗したときのことを考えると扱いが難しいのがよく分かる。しかし一つの生命だと考えるならば、それを受け止めるしかないのではないか、と個人的には感じながら見ていた。きっと世の中ではクローンに対する議論がたくさんなされていて、こういった失敗した時についても議論されているのだろうと想像される。同時に、この作品ではあまり大きくは取り上げられなかったが、そもそも人のクローンそのものを作ることをどう考えるかも難しい問題。

 二つ目は、人の心を写すこと。同じ考え方、記憶を持った人物がもう一人作り出すことができてしまうことになるこの技術。同じ人物が二人存在してしまうことが、世の中の流れをおかしくしないのか。でもいつも思う。その作り出された瞬間の考え方は一緒でも、それ以降は完全に違うものになっていくのではないかと。なぜなら、世界の見え方は同じではないのだから。立っている位置が異なる二人の人物に見えている世界は異なる訳で、違う人物として成長していくものと思われる。もっともこの映画では、死んだ人の神経を写すという前提で、同じ人が同時に二人存在するものではないってことになっている。ウィリアムはそのルールを破った感じに見えたけれど、そう言った前提の元だったりいいのかも。

 あるいは第三の疑問。人を生き返らせるのはいいのか、というところに結びつくのかもしれない。

 といろんな考える議論に尽きない作品に思えた。特別なひねりがある訳ではなく、クローンとして復活した家族が、突如暴走すると言ったこともない。どちらかというと、上記三つの課題を投げかけてくる内容に思える作品だった。


 鑑賞日:20年12月28日


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また明日!


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