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映画『テルマエ・ロマエⅡ』 ローマに温泉郷を築き上げる

更新日:2021年10月31日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 今回は映画『テルマエ・ロマエⅡ』を紹介します!


[基本情報]

 監督:武内英樹

 原作:ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン刊)

 製作:フジテレビジョン、東宝、電通、KADOKAWA

 配給:東宝

 製作年:2014年

 上映時間:112分


[登場人物]

ルシウス:阿部寛

 大衆浴場の建築士。前回多くの奇抜な浴場を作り出し、皇帝から認められている。

 今回の印象的な場面は、全裸でウォータースライダーの前で仁王立ちしていたところ。スライダーを滑り降りてきた客の前に飛び込むルシウスの全裸という構図は吹き出しポイント。


山越真実:上戸彩

 漫画は売れず、雑誌の仕事をしながら実家暮らし。

 コロシアムで捕まり、投獄される。そのままローマに残ったら処刑されるのが分かっていたが、泣かずにローマ帝国に滞在することを選ぶ。ルシウスと少しでも長い時間一緒にいたいと言う。

 このモデル、実は作者自身なんだと理解。

ハドリアヌス:市村正親

 ローマ帝国皇帝。戦いを嫌い、戦いのない統治を目指す。

ケイオニウス/ジェイオニオス:北村一輝

 次期皇帝のケイオニウス。その兄、ジェイオニオス。

 一人二役での登場。実はケイオニウスは女好きだけれど、ローマ帝国のために献身的に戦う男だったと言うのが、映画の中でも見ているこちらとしても意外な感じ。結核にかかり、ローマに戻ってきてるときにジェイオニオスの悪事に気づく。

アントニヌス:宍戸開

 ハドリアヌスの側近。伝令役が多く、ルシウスに用を伝える。

[内容]

 ハドリアヌスは戦いのない平和な世界を望んでいた。しかしローマ帝国は戦いで領土を広げていくべきと考える元老院はコロシアムでグラディエーターによる激しい戦いを民衆に見せることで、戦闘意欲を刺激しようとしていた。

 日増しに激しくなるコロシアムでの戦い。疲弊したグラディエーターを癒すためのテルマエ建設するようルシウスに依頼が来る。ルシウスは早速、コロシアムのテルマエを見ながら、アイデアを考え始める。その時、中に引っ張られ、現代の日本に到着。そこでは関取が銭湯を楽しんでいた。彼らの相撲をしている様子をグラディエーターの戦う姿と重ねるルシウス。マッサージチェア、足つぼ押しなど学んで帰っていく。

 コロシアムのテルマエを作り、次には子供達用のテルマエを用意して欲しいと頼まれる。再びアイデア出ししようとしていると子供の蹴りが入って気絶して、そのまま日本に到着。今度はウォータースライダーの前に到着。実際に自分でも体験してみて、その楽しさを理解したルシウスはローマにウォータースライダーをつくる。

 さらにハドリアヌスより、テルマエの理想郷をつくるように命じられる。ルシアスは今度は草津の温泉街を見て、多くを学び、その一つ一つを再現していき、ついにテルマエユートピアを完成させるのだった。


[感想]

 会社の同僚との会話でタイムリーに"平たい顔族"の表現が出てきていたので、早々に続編鑑賞してみた。


 ローマ帝国から争いを無くすために皇帝に尽くすルシウスの働きを描くテルマエシリーズ第二弾、前作以上の規模で大衆浴場を作り上げていく。


・ケイオニウスはそんなに悪い人ではなかった

 今回の意外だったのは、ケイオニウス。前作では、お高くとまっている感じの存在だったけれど、地味にローマ帝国のために戦う。現地の兵士が寒さで戦意が落ちているところ、ルシウスから送られてきた個人風呂で兵士たちも温まるように、きちんと配慮し、さらにルシウスにはお礼の手紙を送る。こういった行動が意外。ケイオニウスがお礼の手紙、なんて想像もしていなかっただけに意外な一面を見たように思う。

 前作では、史実上疫病にかかって死亡するとなっていて、その性格だったら致し方ないか、と思ったもの。しかし、今回の彼の行動を見ていたら疫病にかかったケイオニウスを助けられたらいいのにって思った。最後まで描かれていないので、まだどうなるか分からないものの、Ⅲができるならば、ルシウスの行方とケイオニウスの疫病とそれぞれ、明るい結末を描いてもらいたい。


・相変わらず技術の再現力の高さが光る

 ルシウスは今回も色んなものを古代ローマで再現していく。マッサージチェアでは、奴隷たちが背中を叩くイメージで再現。もっと大きな椅子を用意して、見えないところに奴隷を配置するのかと思いきや、奴隷がそのまま椅子になっていたのは意外な再現方法。

 ラーメンは無難に作りあげ、なぜか関取のまげを再現するために、ズッキーニをグラディエーターの頭に乗せてみるあたりはコメディ。

 今回の一押しはウォータースライダー。どうやってあのツルッとしたスライダーをローマに作ったのか。一体、何を使ったのだろうか。大理石などなのか。そしてチョロチョロと流れる水は、奴隷がバケツリレーして実現。かなり辛そう。

 また作ってはいかなったものの衝撃の想像は、トイレの匂い取り。奴隷たちがホースを咥えていて、息を吸い込んで匂いを除去している場面を想像するルシウス。それをローマで再現したかどうかは分からない。

 相変わらず職人魂はすごくて、独り風呂を見つけた時は、分解して作り方を研究している姿が印象的だった。一枚一枚剥がして行って、板の形を理解していく様子は技術者の鏡と感じる。じっくり観察して、理解して、再現する。すごい。


・ついには温泉街までも作り上げる

 そしてついに草津温泉のような温泉郷を作り上げる。温泉の源泉は関取の力を借りて掘り当てる。グラディエーターと関取が協力して、山頂で穴掘りをしていたと言う設定。関取はやり切った喜びの涙でローマ帝国から元の世界に戻っていく。

 真実もそれまで必死に我慢していた涙を堪えきれずに流してします。そしてルシウスとお別れの展開。彼が落石で死ぬことを知りながら、ローマを離れる気持ちはさぞ、複雑だったのではと思われる。

 ルシウスといえば、前作の最後で海か、川から出てきていたけれど、あの後の展開はどうなったのだろう。今回の最後は、真実のサイン会の会場にある井戸から出てくる。その後にどうなるのかも気になる。

 しかし、温泉郷まで作ってしまった展開。これ以上、どう発展させていけるのか。果たして続編はあるのか。

 ローマ帝国に大衆浴場を作り上げていく中に人間ドラマが絡む、時には笑いありで、一気に楽しめる作品でした。


鑑賞日:2021年7月10日


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また次回!


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