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国内ドラマ『19番目のカルテ』第2話 語ることで救われる――ヤングケアラー拓の心に寄り添う

  • 執筆者の写真: Dancing Shigeko
    Dancing Shigeko
  • 8月4日
  • 読了時間: 3分

更新日:8月11日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 受け入れてもらえるのか。


 今回は国内ドラマ『19番目のカルテ』第2話を紹介します!


[内容]

#2 ヒーローも、怪獣も、

 岡崎咲は有松らの処置及ばず亡くなる。彼を連れてきていた兄・拓はおせわになりましたといって病院を出ていく。その様子を見ていた徳重は、拓のことが気になっていた。

 徳重は拓の話を聞きたいと言うが、拓は大丈夫と言って去っていく。その彼を公園で見かける徳重。声をかけに行こうと思うと、拓は倒れてしまう。熱中症で搬送され、病院で休養を取らせる。回復した拓は立ちあがろうとすると脚に力が入らず倒れてしまうのだった。


[感想]

 徳重がヤングケアラーを気に掛ける1話。

・無理に笑っている

 徳重が拓の一瞬の表情を見逃さない。無理に笑っているとすぐさま判断。一度、彼の話を聞いてみたいと言い出す。わずかな表情の変化で、その内面に潜んでいるものを感じ取る。この辺りに徳重先生の観察力、洞察力の高さが窺える。

 ふっと見せる表情の変化を読む。この辺りの力は、対人関係において大切な力だと感じる。


・看病の現状

 弟が生まれつき心臓に疾患。父親は仕事で普段いない。母親はそんな息子を見捨てて出ていってしまう。その結果、拓が弟の面倒をずっと看ることになる。高齢者の親ではなく、まだ自由度が低い子供を幼い頃からずっと面倒を看ている。

 助けてくれる人はいないものなのだろうか。相談できる相手がいるのかを知る機会もないのかも。こういった大変な状況の子供を、積極的に救う仕組みは世の中にないものなのか。看病の厳しい現状を垣間見た思いだった。


・話すことから始める

 自分は悪魔、自分の存在を否定し始めている拓。その彼に対して、徳重はにこやかになんでもいいから話してみてくれる?と言って心の声を聞き出していく。弟のことが大好きだったけれど、なくなってちょっとホッとした自分がいると、素直な気持ちを話し始める。

 看病から解放されたという思いがあったのを匂わせている。実際にずっと弟が生まれてから、ずっと面倒を見ていたのなら、そう感じても仕方ないことではないのか。しかし拓はそう感じた自分のことを悪魔だと言っている。

 看病に限らず、誰かに話したら気持ちがスッと、軽くなることというのは、世の中にたくさんあると思う。そういう時に気軽に話せる相手がいるというのは大きい。それが家族であって欲しいところだけれど、家族というのは意外とそういう存在になり得ないのだろうな、と感じる。

 自分も心に溜まっているものをどこかに吐き出すことができたら、と拓の声に耳を傾けてくれている徳重先生の様子を見ていて感じた。


 人というのは話すことで初めて救われることがあるものだと感じる1話だった。


 前回感想こちら


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また次回!


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