映画『博士と彼女のセオリー』奇跡と献身の30年
- Dancing Shigeko

- 7月27日
- 読了時間: 5分
更新日:8月5日
こんにちは、Dancing Shigekoです!
何系列?
今回は映画『博士と彼女のセオリー』を紹介します!
[基本情報]
原題:The Theory of Everything
監督:ジェームズ・マーシュ
脚本:アンソニー・マッカーテン
原作:ジェーン・ホーキング『無限の宇宙 ホーキング博士とわたしの旅』
製作:ティム・ビーヴァン
リサ・ブルース
アンソニー・マッカーテン
エリック・フェルナー
音楽:ヨハン・ヨハンソン
撮影:ブノワ・ドゥローム
編集:ジンクス・ゴッドフリー
製作会社:ワーキング・タイトル・フィルムズ
Dentsu Motion Pictures
フジテレビジョン
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
フォーカス・フィーチャーズ
東宝東和
上映時間:124分
[登場人物]
スティーヴン・ホーキング:エディ・レッドメイン
ホーキング博士。ブラックホールの特異点定理を発表した。
ジェーン・ワイルド・ホーキング:フェリシティ・ジョーンズ
スティーヴンの妻。
ジョナサン・ジョーンズ:チャーリー・コックス
教会で聖歌を教える。ホーキング夫妻の生活を助ける。
[内容]
スティーヴン・ホーキングはケンブリッジ大学で物理学と宇宙学を専攻していた。同じ大学で文学を学ぶジェーンと恋に落ちる。二人はいい関係を保っていたが、スティーヴンはALSを発症。それでもジェーンは彼のことを愛していると言って、二人は結婚。スティーヴンはブラックホールの特異点定理について発表し、一躍有名になる。
しかし体の方は徐々に自由が効かなくなり、車椅子生活になる。ジェーンは彼を支え続けるのだったが。。
[感想]
ホーキング博士の伝記作品。
・科学が好きな人たち
最初の場面。ケンブリッジ大学に通う学生たち。生き生きと物理の話などをしている。スティーヴンにジェーンが声をかけると、彼は小難しい話を流暢に話している。こう言った姿を見ていると本当に学問が好きなんだなぁと思う。
何かを研究して論文を書くような人たちというのは、どこか違う世界を見ているのだろうなと感じる。自分はその道に進むことはなかったものの、こうして何かに熱中できる人たちの姿というのは羨ましく見えることが多い。
自分は何に熱中してきたのか。
・ALSと付き合うこと
スティーヴンがALSを発症。ジェーンはそれでも彼と交際を続けたいと親に会っている。スティーヴンの父親は厳しい道のりだし、負け戦的なことを言っている。それでもいいのかと、ジェーンの意思を確認している。
どんどん体の自由が失われていくALS。その病気と一緒に付き合うというのは、大変なことだと思う。若くして介護が必要な状態なのだから、そこに自ら足を突っ込もうとしているのだから当時のジェーンは本当にスティーヴンに惹かれていたのだと思う。30年間結婚生活を続けてきたのだから、その愛は本物のだったのだろうし、その苦労は計り知れないものだったのだろう。
それでもスティーヴンが発表した内容に誰もが注目しているのを支えることができたというのが良かったのか。
スティーヴンが結果を残せたのもジェーンの存在は大きかったのでは?
病気と付き合おうと思ったら最大の理解者がいることは必須と感じた。
・ぽきっと折れた?
スティーヴンが本の発表でアメリカに行く。アメリカにに看護師のエレインを誘ったという。そのことをジェーンと話して、何か二人は通じたのか、離婚することになる。この場面、衝撃。それまで一生懸命スティーヴンのことを支えてきたジェーンとの関係が一瞬にして崩れ去っていくのが見えて。30年という年月がそのわずかな出来事で終わりを告げたように見えて、なかなかにショックが大きかった。
ただジェーンはジョナサンとその後、再婚したから結果的には幸せだったのか。(まだ健在だから今も幸せであるのか)
・アカデミー賞主演男優賞作品として
エディ・レッドメインと言えば、ファンタビのニュート・スキャマンダー役の印象が強い。しかも常に少し斜めに顔を傾けている印象。ファンタビでは正直演技力が高いとは感じていなかった。どちらかというと、キャラのイメージを悪くつけているような印象さえ持っていた。
ところが本作品でのエディ・レッドメインは見事。ホーキング博士が本当にそこにいるのではないか、と思わせるリアリティ。ALSを発症して、倒れる瞬間の動きや、ちょっとずつ体の自由が失われていって動きがぎこちなくなっていく様子。
また話し方など、どのポイントを取っても実に見事。なるほど、これだけの表現力ならアカデミー賞主演男優賞を受賞できるはずと納得。
一方、主演女優賞にノミネートされていたジェーン役のフェリシティ・ジョーンズ。彼女も実によくイメージが伝わってきた。気丈で、かつ献身的な女性という印象を持たせてくれた。ただ、オリジナルを知らない分、主演女優賞を受賞するまでのリアリティだったのか?どうしても実在する人物がいると、そのオリジナルと比較される、という点で受賞を逃したのかな?と想像してみる。
そして作品賞。十分にいい作品と思ったのだけれど、この年、受賞したバードマンはもっとすごい完成度だったということなのだろう。今度見てみたい。
すごい人たちが世の中にはいたのだと思う作品。
鑑賞日:2025年7月27日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!



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