映画『ANORA アノーラ』感想 | 豪遊と”ストリップダンサー”の意地を考察
- Dancing Shigeko

- 1月24日
- 読了時間: 4分
こんにちは、Dancing Shigekoです!
アカデミー賞受賞作品を鑑賞。
今回は映画『ANORA アノーラ』を紹介します!
[基本情報]
原題:Anora
監督:ショーン・ベイカー
脚本:ショーン・ベイカー
製作:ショーン・ベイカー
アレックス・ココ
サマンサ・クアン
音楽:マシュー・ヒアロン=スミス
撮影:ドリュー・ダニエルズ
編集:ショーン・ベイカー
製作会社:クレ・フィルム
フィルムネーション・エンターテインメント
配給:ネオン
ユニバーサル・ピクチャーズ/フォーカス・フィーチャーズ
ビターズ・エンド/ユニバーサル映画
上映時間:139分
[登場人物]
アノーラ・ミケーヴァ:マイキー・マディソン
ストリップダンサー。みんなからはアニーと呼ばれている。
イヴァン・ザハロフ:マーク・エイデルシュテイン
ロシア人。親の財産で豪遊している。
イゴール:ユーリー・ボリソフ
イヴァンを連れ戻しにくる使いっ走り。
[内容]
ストリップダンサーのアノーラ。ロシア人イヴァンから指名を受ける。彼の羽振りの良さに出張サービスも対応。彼の家に訪問してアノーラは驚く。年齢からは想像できない豪邸に住んでいた。イヴァンはアノーラに専属になって欲しいと頼まれ、一週間行動を共にする。ラスベガスへ行って、そこで二人は結婚する。
しかしその噂を聞いたイヴァンの目付け役トロスはガルニクに依頼して様子を見させにいく。ガルニクは護衛にイゴールを連れて、イヴァンのところに向かう。イヴァンは彼らが現れて、アノーラを置いて一人逃げ出していくのだった。
[感想]
アノーラとイヴァンの顛末を描く作品。
・勢いで生きている二人
ストリップダンサーといろんな客を喜ばせて過ごすアノーラ。親の金で豪遊しているイヴァン。とにかく勢いだけで生活している感じが滲み出ている。新年を祝うパーティでたくさんの仲間を呼んで遊び倒し、イヴァンとアノーラが二人の時は、セックスをしているかゲームをしているかドラッグを吸っているか。
思いつきでラスベガスへ行こうとなって、そのままプライベートジェットでラスベガスへ。そこでも豪遊。
お金に糸目をつけず遊び回る様子は羨ましくも見えるし、どこか違うようにも思う。メリハリがあって、思いっきり遊び、そして必死に働くというバランスがあるからこそ、遊びも楽しいものなのではないのだろうか、と個人的には思う。
・何が彼を逃げさせたのか
イヴァンは両親がやってくると知って慌てて逃げていく。服をまともに着ることもせずとにかく逃げるのを優先。アノーラのことも放っておいて、とにかく逃げていく。彼の両親がどのような仕事をしていて、イヴァンをどのような名目でアメリカ旅行させたのか、明確には描かれていなかったので想像の域を出ないが、イヴァンにとって親の仕事は引き継ぎたくないものなのだというのは分かった。
そしてその仕事というのは、相当、違法性の高い系列のものなのだろうと思われる。子供にボディガード兼お目付役をつけて、アメリカ人も驚く大豪邸をニューヨークに持っているくらいなのだから相当な収入。
親から逃げたかったというよりは親の仕事から逃げたかった、ということなのだと思う。そのイヴァンの逃避行にアノーラは巻き添えを喰らった、ということなのだと思われる。
・アカデミー作品賞受賞作として
第97回アカデミー賞の作品賞を受賞した本作品。
アカデミー賞がいつもどのような基準で選ばれるのか。何か訴えるもの、お題がある作品が選ばれていると思うが、この作品はどうだったか?
アノーラとイヴァンの関係がメインっぽく思わせておいて、本当はアノーラとイゴールの関係の方が重要だったように見せている。強気に過ごしていたアノーラが最後の最後で弱さを見せる。その弱さを受け止めるイゴール、という構図が一番描きたいところだったのだと想像。
それにしても、アノーラがイヴァンと結婚したのは本気だったのか。お金目的だったのか。一方、イヴァンがアノーラと結婚したのは愛だったのか、性欲だったのか。それとも現実から逃避するためのスケープゴートに過ぎなかったのか。その辺りも考えさせられる内容。
・アカデミー主演女優賞受賞作として
同じく第97回アカデミー賞の主演女優賞を受賞した本作品。アノーラ役のマイキー・マディソンの演技を振り返ってみる。
男を魅了するダンスがリアルだった?それともイヴァンを下にして騎乗位での腰の動きがリアル?と順を追って振り返っていった時に、印象的だったのは、ガルニクたちが来た時の反発っぷりが一番だろうか。これでもかと金切り声で”レイプされている”と叫んでいたあたりが、彼女の迫真の演技だったように思う。
しかし、本当に感情が上手に出せていると思ったのは、一番最後の最後だった。これまで必死に強がっていたのだというのが伝わってくる動き。
あまりにも普通にストリップダンサー感を出していた、というところが彼女の凄さだったとも思う。
見どころポイントを抑えるのが難しいと感じる作品だった。
鑑賞日:2026年1月24日
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