こんにちは、Dancing Shigekoです!
先日の映画『沈黙のパレード』に続き、ガリレオシリーズ。
今回は映画『真夏の方程式』を紹介します!
[基本情報]
監督:西谷弘
脚本:福田靖
原作:東野圭吾『真夏の方程式』
製作:鈴木吉弘・稲葉直人
主題歌:福山雅治『vs.2013~近くの快楽の螺旋~』
撮影:柳島克己
編集:山本正明
製作会社:FILM
配給:東宝
上映時間:129分
[登場人物]
湯川学:福山雅治
物理学者。玻璃ヶ浦の海底資源調査を手伝っている。
岸谷美砂:吉高由里子
警視庁の刑事。玻璃ヶ浦で起きた事件の捜査を担当している。
川畑成実:杏
玻璃ヶ浦の海底探査に反対している。
柄崎恭平:山崎光
玻璃ヶ浦の叔母の旅館に遊びに来た小学生。
[内容]
湯川は海底資源調査の説明会と支援のために玻璃ヶ浦を訪れていた。行きしの電車でトラブルに巻き込まれていた恭平を助けたことで、恭平は湯川に興味を持つ。彼が同じ旅館に宿泊していると知って、湯川にたくさん話しかける。理科に興味がないという恭平に、湯川は翌日、実験に連れていく。
旅館に戻ると同じ旅館に泊まっていた塚原の死体が海岸で見つかる。彼が元警視庁の刑事だった事から、警視庁の草薙は捜査を命じられる。そこで代わりに岸谷が現地に向かい、湯川にも協力してもらいながら事件の解決に挑むのだった。
[感想]
湯川と少年との交流を描きつつ、事件の真相に迫る作品。
・物理学者と実験
理科は好きじゃない、必要ない、何のために勉強するのか、と口にする。それは聞き捨てならないと思った湯川は、子供嫌いにも関わらず、恭平に物事の真理を見つける楽しさを体験させるためにペットボトルロケットを作って、そこに携帯電話を入れて、海に向けて打ち上げる実験に恭平を付き合わせる。
そして綺麗だと言われる200メートルの沖の海の中を携帯電話のビデオ通話で見せる。物理の楽しさを、あの淡々とした口調で体験させている。さらに自由研究に使えると言って、その時にとっていたデータを恭平に渡している。
こんな感じで小学生の頃に、物理学者の実験に付き合っていたら、理科に対する感覚はだいぶ変わるのではないだろうか、と思う。恭平が羨ましい。
・環境を守りたい人たち
湯川は玻璃ヶ浦の海底資源調査の装置に関して支援するために玻璃ヶ浦にきている。その調査団が地元の人たちに説明会を開いている。その説明会で成実は、環境を破壊することになると言って反対の一点張り。全く話を聞こうとしない姿勢に対して、湯川が建設的ではないと咎める。一方、説明する側も中途半端なことを言う態度に対して、望ましくないと咎める。
中立な立場で接する湯川。そんな湯川の発言の中で、資源は日本にとって重要で、その恩恵を受けているのも事実という部分。自分たちのところの環境を守りたいのは分かるが、他の地域で取れた資源の恩恵を受けているということを知っておく必要があるのだと、婉曲的に伝えているのだと感じる。
そして改めて、何かに反対する時、その反対がただ感情的に反対していたのでは意味がないのだと。きちんと現状をとらえて、かつ相手の言い分もしっかりと聞く姿勢が大切なのだと感じた。環境を守りたい、だけでは、普段の生活に必要なものが枯渇してしまうということ。バランスが大切なのだと考えさせられた。
・過去の秘密から未来への秘密
塚原は15年前に起きた事件について、旅館の女将 川畑節子に聞く。その質問がきっかけで全てが狂い始める。節子は触れられたくない過去から逃げるように塚原から去っていく。その様子を見ていた柄崎敬一が何かを感じ取っている。
様子のおかしい母 節子を見て、成実は自分の隠している秘密が暴かれるのでは、と不安になっている。警察が彼女たちの身辺調査を始めて、いよいよ心配が膨らんでいく。
最終的に湯川の口によって事件の真相が明かされる。そして、湯川がとった行動は、今回の事件に関わってしまった恭平を守ってあげてほしいと言う結末。
詳細は語れないけれど(だいぶ語ってしまったけれど)、今回の事件の結末としてはこれでよかったのか?やや疑問が残る。
小説ほど、子供嫌い感が出ていなかったかなと感じる一話だった。
鑑賞日:2023年11月17日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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