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こんにちは、Dancing Shigekoです!
今回は漫画『動物倫理』を紹介します。
[基本情報]
著者:伊勢田哲治
マンガ:なつたか
出版社:化学同人
出版年:2015年
ページ数:151ページ
[登場人物]
今上琳太郎
ミステリー研究部の部長。部員集めに必死になっている。
この手の漫画にキャラ性を求めても。
根岸清音
幼馴染の今上に誘われてミステリー研究部に入る。
なぜウミウシがお気に入りなのか。
[内容]
琳太郎に誘われてミステリー研究部に入った清音は、部員を増やすために生き物探偵を提案する。次々とやってくる依頼を解決していくうちに、琳太郎は人間と動物の違いは何か、という疑問の答えを求めるようになっていく。
[感想]
生き物探偵にやってくる依頼を通じて、動物との付き合い方を考えていく作品。
・動物倫理に触れる
いろんなジャンルに触れてみようと思って、図書館で借りた一冊。興味を持っていたわけではないのだけれど、漫画だったということもあり、読みやすい。街中で見かける動物、それぞれについていろんな議論が展開する。
ペットとは、野良犬の処分とは、外来生物との接し方、動物園の存在、いろんな観点で全10章で構成されている。自分にとっても生体適合性の試験を外部機関に出すと、動物を使った試験レポートが届き、全く無縁という訳ではない。
偶然取った一冊ではあるけれど、考えさせれることの多い一冊。
・命をどう捉えるか
実験用動物、家畜、動物園の動物、至る所に動物がいる。それぞれで扱われ方に差がある。動物園で、環境をよくする必要があると言われ、環境エンリッチメント活動が進んで行っている。
人権と動物の権利といった表現で、平等ではないのはなぜなのか。人間だけ優先されているのはなぜかと言った問いが文中によく出てくる。
言葉を話す、意思疎通ができる、動物とは言葉で意思疎通ができない。それだけの理由のように思われる。意思疎通できようとできまいと命は命だと思うのだけれど。一度失われたら、2度と戻ってこない、それが命。
個人的にはそう思う。
・人にとって動物とは何か
ペット(伴侶動物)や実験動物、展示動物や産業動物。いろんな動物が人間と関わりを持っている。生きていくために肉が必要か、と言われたら、それはわからない。肉を知らない世界だったら、肉は不要だと言えたのかもしれない。
といろんな動物がいるけれど、その命を意識することが大切、というのがこの本で言いたかったことではなかろうか。
自分の考えの至っていなかった部分を体系的に気づかせてくれる一冊だった。
読了日:2023年8月30日
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それでは、また次回!