こんにちは、Dancing Shigekoです!
小中学校がオンライン授業になると方針を出したようです。大丈夫でしょうか?
今日は、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』を紹介します!
[基本情報]
監督:行定勲
脚本:坂元裕二/伊藤ちひろ/行定勲
主題歌:平井堅「瞳をとじて」
製作会社:「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会
配給:東宝
製作年:2004年
上映時間:138分
[登場人物]
松本朔太郎:大沢たかお
結婚を前に婚約者の律子がいなくなったと知らせがある。台風の実況中継の中に彼女の姿を見つけ、故郷に向かう。
ヘッドホンを使った姿が印象的。
松本朔太郎(高校時代):森山未來
広瀬亜紀に想いをよせる。
いかにも高校生って感じ。
広瀬亜紀:長澤まさみ
スポーツで勉強もできる万能タイプでみんなと仲が良い。白血病を患っている。
衰えていく姿が、とても辛かった。
藤村律子:柴咲コウ
朔太郎の婚約者。引っ越し荷物の中から見つけたカセットテープがきっかけで台風の中、高松に向かう。
脚を引きずって歩く姿が中継で映る。なんという偶然と感じる。
大木龍之介(高校時代):高橋一生
朔太郎に気を利かせて、亜紀と離島で二人っきりになれるように仕向ける。
まさかここに高橋一生が出演していたとは。全く気づきませんでした。
[内容]
松本朔太郎は結婚を前に、香川に婚約者の藤村律子がいることに気づき、実家に帰る。そこで、広瀬亜紀とやりとりしたカセットテープを掘り起こし、聞きながら、過去の記憶を辿っていく。
朔太郎は、同級生の亜紀が気になっていた。偶然、帰りに一緒になり、海岸に行くことになる。そこから二人は少しずつ話をするようになる。亜紀は録音したテープを朔太郎に渡して、メッセージを送る。それに対して朔太郎もカセットにメッセージを録って返す。音声メッセージでの文通が始まり、やがて二人は離小島に旅行に行く。
友人の計らいで二人っきりになった朔太郎だったが、ゆっくりと時間を過ごすことで終わっていく。翌日、迎えが来たのを見届けると亜紀は倒れてしまう。そして、亜紀はそのまま入院してしまうだった。
亜紀は自分は白血病だと告白する。きっと良くなると、朔太郎と二人で信じ合う。そしてオーストラリアのウルルにいつか行きたいと話す。
時は流れ、亜紀の17才の誕生日直前。台風29号が接近する中、朔太郎は亜紀をオーストラリアに連れていくと言って、夜に連れ出して空港へ。しかし飛行機は欠航してしまう。その日は病院に戻った亜紀は17歳の誕生日に息を引き取るのだった。
[感想]
劇場公開された当時とても話題になっていて、平井堅の”瞳をとじて”は映画を見ていなくても知っていたほどのヒット。その曲が使われる映画がどんなものなのか、ずっと気になっていたところ、スカパーで放送されていたのを録画して鑑賞。
・音声を通じて辿る記憶
まず印象的だったのは、朔太郎と亜紀のやりとりがカセットテープで行われていたという事。
カセットテープと言う一方通行のツールで相手へのメッセージを吹き込む。相手がどんな反応しているか、分からないメッセージをどれだけ上手に話せるものなのだろうか。それだけ強く相手に伝えたいことがあったのだと言う関係が、とても羨ましく思う設定。
そしてカセットテープに録音する時に使っているラジカセや、再生のために使うウォークマン。時代を感じるのと、私の高校時代はどうだったかと、記憶を探る。私の時代はMDになりつつあったか。カセットの時代はまだ小学生でテレビの前にラジカセを置いて録音していたのを思い出す内容でした。
・高校生の恋愛模様
高校時代に特定の女性と親しくなると言う設定。自分にとっては訪れることのなかった世界観を映画の中で見ると、いろんな想像が巡る。女性を前にまともに話せない朔太郎には、自分と重なるものも感じつつ、過ぎ去りし高校時代を思い出させる。
大人になって、朔太郎と亜紀の行動を見て、特に印象的だったのが、小島での会話。人生でこれが一番の遠出と言う二人。高校生って、そんなに行動範囲が狭かったかなと、振り返ってしまう。確かに他県に友達と出かけていくと言うことはほとんどなかったかもしれないと、気づく。高校の頃の行動範囲って、そう言うものだったのだと、映画を通じて気付かされた。
それだから、やはり見えている世界が違うのも当然なのだと納得。
・死と向き合う勇気
見る前からタイトルは知っていたこの作品。彼女の方が亡くなることも知っていたので、亜紀が白血病だと言うことには、あまり驚きがなかった展開。どちらかと言うと、もっと死に向かっていく恐怖と、とうとうその日が来てしまう、と言う展開に心揺さぶられるものなのだと、想像していた分、私にとってはちょっと全体の展開は想像と違うと感じた。
大人になった朔太郎が、亜紀の事を忘れていた感じのことを言う場面があった。時と共に、記憶が薄れてしまうものなのだと言う悲しい現実を見せられたように感じてしまった。忘れてしまうだけに、音声で残っていた亜紀の記憶は、思い出させるには十分な力を持っていたのだと想像する。記憶が蘇った時に、一気に押し寄せてくる感情があったのだろうと思うと切ない。
過去を忘れていたけれど、カセットテープを通じて思い出される。そして、もう一度、その死と直面して、改めて前に進むきっかけを得た。前に進むためには、まずは過去を受け入れることが大切なのだと訴えている作品に思えた。
逆に亡くなることを薄々と覚悟している亜紀。強く振る舞っていても、同じ白血病のカワノ君が死んでしまった時の動揺ぶりを見ると、そこには想像を遥かに超える恐怖との葛藤があるのだと感じた。そう考えると、池江璃花子選手の精神力というのはすごいと、彼女を見る目が変わるきっかけも得られる作品でした。
鑑賞日:21年4月19日
皆様の感想も是非お聞かせください!
それでは、また明日!
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