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執筆者の写真Dancing Shigeko

映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』クラシックなモンスターが華麗にスクリーンを占める

更新日:2022年2月28日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 ショーン・コネリー氏が90歳で亡くなってしまいました。私はザ・ロックが好きですね。ご冥福をお祈り致します。


 さて、今日は映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』を紹介します!2回鑑賞して、それぞれの感想が残っているので、両方を紹介します。


[登場人物]

ニック:トム・クルーズ

 アメリカ軍の軍曹。ハラームがあると信じ、イラクの町にヴェイルと2人で突撃して行く無茶をする。そして常にお宝をくすねる事を意識して行動している。それがジェニーに見透かされて、嫌悪される。しかし、墜落する飛行機では自らを犠牲にしてジェニーにパラシュートをつける優しさを持つ。

 トム・クルーズが演じるとどこか、トム様になってしまう。砂嵐からジェニーを連れて逃げて行く姿、その走りっぷりはイーサン・ハントそのものという感じにも見えるし、宇宙戦争という感じにも見える。最後、ジェニーを生き返らせるためにダガーを自らの胸に刺して、悪の力を手にいれる辺りは信念を感じた。


ジェニー:アナベル・ウォーリス

 対モンスター組織”プロディジウム”に所属する考古学者。エジプトの遺跡が数千キロ離れたイラクで見つかったことで興奮気味になる。

 ニックには憎まれ口ばかり叩いていたが、英国の教会でニックがゾンビに囲まれている姿を見て以来、弱気な発言になっていった感じ。それでも普通に振る舞えるのは考古学者としての特性か。

 アナベル・ウォーリスは初めて見た女優、どこかキャメロン・ディアスのような感じに思える。


アマネット:ソフィア・ブテラ

 古代エジプトの王女。ニックが水銀の溜まりの中から棺を引っ張り出したことで現代に復活する。警官の生気を吸い取り、どんどん肉体が復活して行く。

 薄汚れた布を纏っている物の、その状態でどんどん人間に近い姿になって行き、くっきりと体のラインが出てくるのは、ゾンビでなかったら色っぽいと感じる部分。体に書かれている文字は何語なのか、気になってしまう部分でした。 


ジキル博士:ラッセル・クロウ

 プロディジウムで働く科学者。定期的に薬を服用しないとハイドに性格を乗っ取られ、凶暴化する。一度、ニックの前でもハイドが姿を見せるが、ニックが薬を打ったことでジキルに戻る。

 マミー以外に、ジキルとハイドも登場してくるあたり、ダーク・ユニバース作品として力を入れているのが伝わってきた。


クリス・ヴェイル:ジェイク・ジョンソン

 アメリカ軍の伍長。ニックと共に行動をする。イラクで見つけた古代エジプトの墓場で蜘蛛に刺され、ゾンビになってしまう。

 ゾンビなのに、どこか不気味さよりも人間味が残る不思議な存在。時々、ニックの意識の中に現れて行くべき方向を導く親切さ。と思いきや、実はアマネットに操られていた。そして、最後にはニックの力で生き返ると言う展開。どこか憎めない存在と思っていただけに、嬉しい結末?


[内容]

 五千年前のエジプト。王座を受け継ぐはずだった王女アマネット。しかし男の子が産まれ、その権利を失う。逆上したアマネットは悪の神セトに魂を売る。そして王と子どもとを殺すがその罪で生きたままミイラにされ、エジプトから遠く離れた地に投獄される。

 現代。ニックはお宝のありかと信じて行ったメソポタミア発祥の地でその封印の場を発見する。アマネットに狙われるようになるニック。考古学者のジェニーと共にアマネットの呪いを解くために翻弄する。


[感想]

<初回鑑賞時>

 マーベルのマーベル・シネマティック・ユニバースやDCコミックのDCエクステンデッド・ユニバースに続いて、ユニバーサル映画が誇るモンスターを題材にしたダークユニバースの第一弾として期待の作品。

 その事を知って鑑賞していたので、単なるミイラ映画ではなく、何かあると期待を抱きながらその展開を見届けていた。そしてラッセル・クロウがジキル博士とハイドとして登場。しかし、明らかにこの物語の中心人物になっていないという部分に、今後の広がりを持たせようとしているのが見て取れた。

 少しずつ再生して行くアマネット。ロンドン市内を豪快に破壊して行く強さがすごかった。それでいて、どこか艶かしい。ゆっくりと体をくねらせながら、歩く姿は恐怖以外にも感じるものがあった。

 その直前のジキル博士に拘束されて、縛り上げられて水銀注入されている姿は痛ましかった。その時の弱っていた姿からは、想像できないくらいのパワーアップぶりに驚き。

 一方、ジェニー。知的な感じのジェニーが最後、死んだと思ったら生き返る。その展開は少しやりすぎなのか、モンスター映画として徹底的に展開させようという意思表示なのか。

 最後にアマネットを封印しきれているのか、その部分すら怪しく感じ始めてしまう。それにニック。彼はこの後どうなっていくのだろう。如何にも続編がありそうな終わり方でした。

 前半はかなりホラーだった。かなりぞくっとする場面が多く、アマネットのミイラに近寄っていく警官にかぶりつく場面とか、その後、しばらくはだいぶどきって感じだったよね。背筋がぞくぞくとすることが多かった。思い出してもぶるっとする。

 そして飛行機が墜落していく場面、からすが窓を突き破って入ってくる場面から衝撃が続く。墜落していくそのスピード感が恐怖。落ちていく時ってあんな感じなのだろうか。諦めて必死に目を閉じてしまうものなのだろうか。ニックはパラシュートがもう一つあると思ったって言っていたけれど、あの場面を振り返ると明らかに諦めているように見えた。ジェニーに気を遣わせたくなかったという感じで、優しさなのかもしれない。

 ニックの相棒クリスの豹変っぷりも衝撃だった。飛行機の中で棺の前で立っている姿あたりから、不気味。クリスが死んだ後も現れるあたりとかもかなり心臓に悪かった。

 何よりも最後にニックが自らを短剣で刺して、悪の神を自分の中に取り込んだというか、その展開が驚き。悪魔になったという事なのか。そしてジェニーとは別れることになるのも辛い結末。彼女を生き返られせるために悪の道を選んだにもかかわらず、最後は顔を合わせることもできないのだから、辛い。窮地を共にして愛するようになった女性との別れ。

 終わり方は、いかにも続編がありそうで、楽しみが残る作品だった。

<二度目鑑賞時>

 初回見た時は、映画館でIMAXだったということもあって、迫力満点。今回見た時は、自宅のテレビ。さすがに画面サイズを比較するわけにも行かないものの、初回の時とだいぶ印象が違うように感じたのが不思議。それは部屋の中を暗くしていないことによるものなのか、特にアイルズフォードの飛行機墜落現場の暗闇。そこでの場面が、とにかく不気味だったという印象が残っていたのだけれど、今回はそこまでどきっとする展開ではなかった。

アマネットがミイラから徐々に人間の姿になって行く展開がもう少し時間がかかっていたと思っていたけれど、結構、早いタイミングが人間の姿になったと、どちらかというとそのスピード感に驚き。


 アマネットと言えば、プロディジウムの研究室から脱出する時の動きが印象的。鎖で両手両足が括られていたのを、くるりと一回転して、そこから逃げ出す動きの柔らかさがとても印象的だった。

 ここ以外でも印象的だった部分があった。二回見たからこそ発見できる部分と感じる部分。それはプロディジウムでジキル博士の部屋へ行く途中の部屋。クラーケンらしき姿、水かきのついた手は魚人だろうか。さらにはキバのある頭蓋骨はドラキュラを意識していそう。そう言ったユニバーサル作品に登場するモンスターが、世の中に存在しているというのを、そこで仄かしているあたりが、今後の拡張性を期待させた。(実際には、次回作の撮影は未定になってしまったみたいだけれど)


 最後、アマネットは短剣をニックから奪って、ニックを刺そうとしていた場面。ニックが渡さずに自らの胸を刺して命を断つのだけれど、この場面は少し謎が残った。アマネットが短剣を奪ってもニックを刺していたはず。となると、ニックが自分で刺しても、アマネットに刺されても、ニックは悪の力を手に入れることができていたということなのか。その部分が理解し切れなかった。改めて見ると、これはどういうことなのだろうって疑問が湧いた。


 さらにジェニーは生き返ったのだけれど、彼女もこの後、どうなって行くのか。そして一番の謎は、ニックはプロディジウムには姿を見せることなく、ヴェイルと再び砂漠へと冒険に出掛けたように見えたけれど、この後もモンスターと戦う役割を果たして行くということなのか。ニックはジキル博士のところに寄っていったということなのか。最後、少し話が飛んだように感じなくもない終わり方でした。今後、続編ができれば、ニックも当然登場することを期待させる終わり方というようにも思えた。


 鑑賞日:17年8月5日 / 20年11月1日


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また明日!


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