こんにちは、Dancing Shigekoです!
IMAXでの鑑賞。公開から1週間経っての鑑賞というのは、珍しいパターン。。
今回は映画『ブラック・パンサー/ワカンダ・フォーエバー』を紹介します!
[基本情報]
原題:Black Panther:Wakanda Forever
監督:ライアン・クーグラー
脚本:ライアン・クーグラー
ジョー・ロバート・コール
原作:スタン・リー
ジャック・カービー『ブラックパンサー』
製作:ケヴィン・ファイギ
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
主題歌:『Life Me Up』作曲者 リアーナ
撮影:オータム・デュラルド
製作会社:マーベル・スタジオ
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
上映時間:161分
[登場人物]
シュリ:レティーシャ・ライト
ワカンダ王国の王女。科学を信じ、兄ティ・チャラを救えなかったことで自分を責める。
髪型が気になってしまう。
ナキア:ルピタ・ニョンゴ
ワカンダのスパイ。ティ・チャラの元恋人。ハイチで生活している。
もし彼女が友好的だったら、もっと違った展開になっていたかも?
オコエ:ダナイ・グリラ
ワカンダの国王親衛隊隊長。槍の使い手。
強い意志を感じる目力。
エヴェレット・K・ロス:マーティン・フリーマン
CIA捜査官。ワカンダに助けられた過去がある。
どうしても『SHERLOCK/シャーロック』のワトソン役のイメージが強い。
リリ・ウィリアムズ:ドミニク・ソーン
MITの学生。ヴィブラニウムの探知装置を開発したことでトロカンから危険分子と見なされる。
理系女子感が強い。
ネイモア:テノッチ・ウエルタ・メヒア
海の王国タロカンの王。足に羽根があり、空を自在に飛び回ることができる。
生身の人間で宙をあのスピードで動き回る存在は初めてかも。次々と空中戦を仕掛けていくときのスピードが印象的。
[内容]
ブラックパンサーでワカンダ国王のティ・チャラが病気で亡くなる。喪に服して一年。国連からは国際社会にヴィブラニウムの提供を求められていたが、ワカンダのラモンダ女王は拒否していた。
そんな中、ワカンダ以外にもヴィブラニウムがあると信じ、探査機を使って発掘に向かった部隊が何者かに全滅させられる。それをワカンダの仕業と考える国連。実はタロカンの兵が自国のヴィブラニウムを守っていた。
タロカンの王ネイモアはヴィブラニウムの探査機作った科学者を自分たちの元に連れてこいとラモンダに命じていた。ラモンダはオコエに命じて、その科学者を捕まえさせにいく。シュリも一緒に行くと言って、二人でアメリカに渡る。
科学者リリを見つけたが、タロカンの兵士が現れて妨害される。リリとシュリが連れて行かれてしまう。
ラモンダはナキアに依頼して、シュリの救出に行かせる。その時にタロカンの市民に被害が出て、ネイモアはワカンダへの攻撃を決めるのだった。
[感想]
ブラックパンサーと言うよりはワカンダ王国の戦いというイメージの強い作品。
<ワカンダ王国中心に>
・喪に服すワカンダ王国
ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンが病死して、続編がどうなるのか。
すると映画の中でもブラックパンサーことティ・チャラが病死したという設定から始まる。そうすることで、映画の中でチャドウィックが出てこなくても不自然ではない状況にしている。現実の死を、脚本につなげているのは、なんというか。作品全体で、チャドウィックの死を悼んでいるという感じになる。
個人的に、CGを駆使して一回くらいはティ・チャラの映像を出すこともあるのかと思っていたけれど、それはなく、これまでの映画の中で使われていた映像のみで構成されていたのが意外にも感じた。
喪に服した状態で話が進んでいくのだから、全体的に元気が少なく感じてしまった。
・科学者連れ去り作戦
そんな中、タロカンの王 ネイモアがワカンダにやってくる。攻撃的なのかと思ったら、必要以上に攻撃を仕掛けることはしない。まずは交渉という形で、ラモンダに要望を伝える。その要望というのは国の安全を脅かすヴィブラニウムを探査機を開発することができる科学者を連れてこいと言うもの。
新たな国が登場して、ワカンダに要求を突きつける。国連を相手に戦争をしたくなかったら協力しろという設定。人攫いをするというミッション。そこからどんな風に話が展開していくのだろう、と先が読めない感じが続く。
・王女救出計画と戦争
するとシュリが科学者リリを連れてワカンダに戻ろうとしている時にタロカンの兵に捕まってしまう。シュリを助け出すことが話の主軸になっていく。同時に、シュリはタロカンの都市を見て、生活を見て、平和に暮らしているのを知って、お互いが協力できたらいいのにと考え始める。同時にリリを殺さなくてもいいのでは、思っている。この状態のまま、シュリがワカンダに帰ることができていたら、きっと戦争にはならなかっただろうに。
シュリがワカンダに連絡を入れておくことができていたなら、ナキアが必要以上に発砲をしなくて済んだのでは?
この辺りに運命の分かれ道があったように感じる。人はどうして争う方向の選択に行ってしまうのだろうか。
<戦う人たち>
・一人重責を担ってきたラモンダ
ティ・チャラが亡くなり、ラモンダが女王としてワカンダを統治する。国連での各国の非難に対しても毅然と対応。常に威厳を保っている。ところがシュリが行方不明になったとオコエが報告する。ラモンダはオコエの国王親衛隊の隊長の任をとく。もう一度、機会を下さいとお願いしても、ラモンダが想いをぶつける。息子も夫も亡くなり、今度は娘までもがいなくなって、一人で戦っているという思いを吐き出し、オコエに情けを見せるつもりはないと、非情にも解任を言い渡す。
国のトップというのは、頼れる人がいなくて大変なのだと、じんわりと伝わってくる。いつも思い悩んでいる感じがあって、被り物に隠れた白髪。その苦労が表れているようだった。
・平和を求めながらも悪を憎むシュリ
シュリはタロカンの都市を見て、楽しそうに過ごしている住民を見て、ここにも生活があるのだと痛感。ネイモアが、自国の安全を脅かす可能性があるヴィブラニウムの探査機を排除しないといけないから、その作る可能性があるリリを殺すという。シュリはリリを殺さなくてもワカンダで彼女を確保しておくので良いのでは、と提案するけれど、ネイモアは受け入れない。なんとかして平和的な解決方法を目指している。
その感覚のまま、いくのかと思ったら、ナキアに住民を殺されたネイモアが復讐のためにワカンダを襲撃。その時の被害を見たシュリは、一気に復讐の鬼になってしまう。もはや平和的な解決を望むでもなく、戦争を望む。
その結果、どれだけ被害が出てしまったことか。元のシュリの感覚が残っていたら、もっともっと被害が出ずに済んだだろうに。
・戦いを望んでいるわけではないネイモア
ネイモアの方も決して戦いたいと思っていたのではないと感じる発言がある。シュリと戦うことになってしまって、最後に言い残した言葉に表されている。
しかし、気になるのは、もっと後の発言。ワカンダの方が強いと言っているのが本心なのか、さらにワカンダがやがて自分達を頼ってくる、という意味がなんなのか。
戦いを望んでいる訳ではないけれど、世界を独占したいと思っているのが見え隠れする。本性はどちらなのだろう。そしてあの発言こそが続編を暗示していたのではないか、と思われる。
<海も森も都会も>
・海底王国タロカン
シュリがタロカンの兵に捕らえられて、リリと二人部屋に閉じ込められている。シュリだけネイモアに呼び出されて交渉している。リリはタロカンについて知りたいと言う。それでネイモアが案内する。案内の時に使う海流のような移動トンネルは、なかなか斬新と思いながら、タロカンの都市は、『アクアマン』の都市とは違って、どちらかというと、沈んだ海底都市の印象。アトランティスとかこんな感じだったのではないか、と思われるような見え方。
作品が変わると同じ海底都市でも描かれ方がだいぶ違うから興味深い。
・森の王国ワカンダ
一方、ワカンダ。シールドを抜けていくと突如高層建築物が現れる。森と高層建築の共生といった印象の見え方。中心部を抜けると、片田舎感もあって、自然とともに生活しているのが分かる。どことなく『スターウォーズ』の雲の都市のような色合いにも感じられて、面白い。
ニューヨークなどから完全に隔離された世界観だから面白い。
・地味にMIT
リリが通っている大学はおそらくMIT。お金を返してちょうだいと言われていた学生のトレーナーにデカデカとMITと書いてあったから、そう考えたのだけれど、実際はどうなのか。アメリカ最高峰の工学系の大学生と言う設定だから、ヴィブラニウムの探査機を作ることもできたのだろうと想像。世の中にはすごい人がたくさんいるのだと改めて感じる。
ワカンダとタロカンが歩み寄ることができたらよかったのに、と感じずにはいられない作品だった。
鑑賞日:2022年11月18日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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