こんにちは、Dancing Shigekoです!
今回は映画『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』を紹介します!
[基本情報]
原題:The Savior For Sale
監督:アントワーヌ・ヴィトキーヌ
編集:イヴァン・ドゥムランドル
タニア・ゴールデンバーグ
撮影監督:グザヴィエ・リバーマン
助監督:セバスティアン・ボルゴー
上映時間:100分
[登場人物]
ロバート・サイモン
美術商。「サルバトール・ムンディ」を発見し、購入した人物。
マーティン・ケンプ
オックスフォード大学の美術歴史家。「サルバトール・ムンディ」を鑑定する。
イヴ・ブーヴィエ
ロシアの新興投資家ドミトリー・リボロフレフの依頼を受けて「サルバトール・ムンディ」の購入の仲介をする。
[内容]
レオナルド・ダ・ヴィンチ最後の傑作「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」がオークション史上最高額の4億ドルで落札された。誰が購入したのか、行方がわからない状態の中、ルーブル美術館でのダ・ヴィンチ展での展示が浮上する。サウジの王室が購入したと判明して、展示に向けての話が進むが、巷では、その作品が本当にレオナルド・ダ・ヴィンチの直作なのか、物議が醸し出しているのだった。
[感想]
ダ・ヴィンチの絵画「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」をめぐるドキュメンタリー形式の作品。
・絵画を見つけたきっかけ
美術商がネットで情報収集している。その中から、偶然なのか、必然なのか、ルイジアナの町の家に飾られている絵画が売りに出されているのを発見する。それがダ・ヴィンチの作品だと思って、即刻購入に踏み切った、というのがきっかけ。その価格は1500ドル程度。かなり割安な買い物。
それが彼の手を離れるときには8000万ドルになっているのだから驚き。
地道に情報収集しているから見つけられたのだろうけれど、美術商というのは地道な努力の仕事と感じてしまう。
・直作か否か
ダ・ヴィンチのタッチに似ている。しかし、ダ・ヴィンチが描いたとは限らないというのが見解。そのためにいろんな人が鑑定をしている。
正直、素人には分からないのではなかろうか、って思ってしまうのだけれど、そこにもこだわりがあるのだから興味深い。
・美術館によって対応が違う
ナショナルギャラリーではダ・ヴィンチ展の時に「サルバトール・ムンディ(世界の救世主)」を展示し、その際の紹介の仕方は、ダ・ヴィンチ工房で描かれたと紹介。
ルーブル美術館でのダ・ヴィンチ展では工房で描かれたと思われるという結論から展示せず、という対応。
美術館によって対応が異なるところが興味深い。
・最終的に
結局、ダ・ヴィンチの直作だったのか、どうかというのは、相変わらず物議を醸していそうな結末。
それにしても美術の世界というのはすごい。その価値のために大金を払う人がいて、ロシアの投資家にしても、サウジの王子にしても、絵画一枚のために随分と交渉をして、お金を払っているのだから、すごい。自分には分からない価値観。
ただこれから美術館に行く時には、この展示に一つとってもいろんな人がいろんな思惑で関わっているのだろうなと思うようになりそう。
・街並みが綺麗
マンハッタン、ロンドン、シンガポール、パリと絵画が移動して行った先の都市が映し出される。上空から全体が見える撮影の仕方。その景色が綺麗で、純粋にこの映像を見られたのは、海外を肌で感じられた良かった。
いつの日か、行きたい!
美術の世界には疎いけれど、その関わる人たちの思いに触れ、絵画の見え方が変わりそうと思う作品だった。
鑑賞日:2023年9月10日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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