こんにちは、Dancing Shigekoです!
新年1回目の感想はこちら。
今回は映画『ダウト~偽りの代償~』を紹介します!
[基本情報]
原題:Beyond a Reasonable Doubt
監督:ピーター・ハイアムズ
脚本:ピーター・ハイアムズ
原作:ダグラス・モロー『条理ある疑いの彼方に』
製作:テッド・ハートリー / モシュ・ディアマント / マーク・ダモン
制作会社:Autonomous Films / フォアサイト・アンリミテッド / RKO / Signature Entertainment / Aramid Entertainment Fund
配給:アフター・ダーク・フィルムズ / アンカー・ベイ・フィルムズ
上映時間:105分
[登場人物]
C・J・ニコラス:ジェシー・メトカーフ
スクープを目指す若手ジャーナリスト。
エラ・クリスタル:アンバー・タンブリン
ハンターの部下。
マーク・ハンター:マイケル・ダグラス
敏腕検事。裁判を十七連続勝訴している。
[内容]
ハンター検事は巧みな言葉遣いで裁判を勝訴に導いていた。今では知事候補とまで言われるようになっていたハンターをC・J・ニコラスは疑っていた。毎回、裁判公判に持ち出す証拠が勝利につながっているといい、その証拠が捏造されているという。
その真相を暴くために、ニコラスは実際に起きた殺人事件で自分に容疑がかかるように仕向けて、ハンターが存在しない証拠を作り出す瞬間を捉えようと作戦を練る。その時に自分が無罪だと主張するための証拠を友人フィンリーと用意し、予定通り逮捕されるのだった。
[感想]
敏腕検事に迫るジャーナリストを描く作品。
・悪事を暴くために悪事を働く
ハンターが証拠を捏造している。その事実を炙り出すために、自らがハンター検事の裁判で証拠を捏造されるように、あまり警察が注目しないような殺人事件の犯人になりすますと設定。その行為が犯罪だと認識して進めていくニコラス。バレないと言う風には考えないものなのだろうかと突っ込みたくなる。もし、その行為が捜査妨害と認定されたら、そこまでなのに、なぜそこまでしてハンターの悪事を暴こうとしたのか。17件、勝訴してきたというハンター。証拠を捏造した結果、明らかな冤罪が生まれたという前提なのだと考えると、ニコラスの意気込みも多少は理解できる領域。
・敏腕と言われる話術
ハンター検事が証拠を捏造しているかもしれない。そういう疑惑はさておき、いざ法廷でハンターが陪審員相手に見せる弁舌は実物だと感じた。ニコラスに対して「事件の後に証拠の品を買ったというエビデンスが、なぜ事件の前に証拠を持っていなかったという証拠になるのか」と言う反論の仕方や、その他、いくつもなるほど、そう言われたら、必然的に回答が決まってしまうよねって思う質問が多かった。その話術は本物だと思った。それだけに捏造するのはもったいないとも感じてしまう。
・ルイジアナ州裁判所が舞台
舞台はルイジアナ。この辺りが舞台になるとどうしてもハリケーンなどの方が気になってしまう。あるいは黒人に対する差別問題が多い地域というイメージを持ってしまう。それだけに判事や警察官が黒人だと、差別ない地域なのだと思わせるための配慮なのかなと、人選の裏側を想像してしまう。
・一番印象に残ったのは…
レアな靴を履いていたことがきっかけでニコラスが予定通り逮捕される。もちろんその靴も事件後に購入。そして裁判に持ち込まれる。ここで気になったのは、日本の検事ものを見ていると、罪がほぼ確定しない限り、裁判に持ち込まないというイメージがあるものの、この作品では法廷で罪を認めさせようとするという流れに見えた。この辺りに裁判に対するスタンスの違いが感じられて印象的だった。
そして、ハンターの相棒が、ニコラスが明らかに罠を仕掛けてきていると助言するにもかかわらず裁判を続行して罪を確定させに行こうとしたハンターの姿勢。その辺りにハンターの根底にある悪が見え隠れした。そんな印象を残す展開だった。
最後の結末を見ると、結局、誰が得をしたのかと感じずにはいられない作品だった。
鑑賞日:2022年1月1日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
Kommentare