こんにちは、Dancing Shigekoです!
トヨタが5年ぶりに世界販売台数が世界一に返り咲きました。日本の企業が世界をリードしているのは嬉しいものですね。
さて、今日は小説『いま、会いにゆきます』を紹介します!
[登場人物]
秋穂巧
本作品の主人公。行動が一つ一つ、独自の感覚でされる。本人はそれを欠陥と考え、半ば諦めている。
秋穂澪
巧の妻、一年前に病気で亡くなる。亡くなる前に雨の季節に戻ってくると言い残し、そして実際に雨の季節に戻ってくる。真面目な性格。
秋穂佑司
巧と澪の息子で6歳。そうなの?というのが口癖。
ノンブル先生
17番公園にいる、巧の話を親身になって聞いてくれる老人。薄汚れた犬 プーと生活している。
[内容]
澪は雨の季節に戻ってくる、そして雨の季節の終わりとともにお別れをする、そう言い残してこの世を去った。
そして一年、雨の季節がやってきて、澪が約束通り戻ってきた。その奇跡のような出来事は、夢か現実か?巧と佑司は戸惑いながらも澪が戻ってきたことを喜んでいた。記憶を失っていた澪に巧は出会いからこれまでの出来事を語って聞かせる。
雨の季節の終わりまでの六週間の三人の生活が始まるのだった。
[感想]
きっとこの小説は初めて読む時が一番衝撃が走る作品。私は残念ながら映画を先に見ていたので、その衝撃はなく、描写を楽しみながら、遠く昔に見た映画の記憶と照らし合わせながらの読破となった。
映画で印象的だったセリフがある。澪との時間がいつまでも続いて欲しいと思って、とにかく話し続けた、と言った内容が映画であったはず。小説版では、このセリフがなくて、少し残念。あのセリフこそが、巧の澪に対する気持ちの全てを物語っていると思っていただけに、原作になかったのが意外。あるいは見落としただけなのか?初めてのデートで五時間話し続けたというエピソードがあったので、そこに含まれていたのか?(読み返したら分かる事なのだけれど…)
印象的だったのは、巧が細かく澪との出来事を覚えているという事。いくつかのエピソードをとても細部まで澪に語って聞かせていたのが印象的。
一方で、巧の調子がおかしくなる時の描写は、どこか過度に表現しているように感じられて、大袈裟な性格の人なのだろうかと言うイメージを持ってしまった。この印象を持って映画を見たらどう感じるのだろうとも思う。
全体を通しては、とにかく巧の澪に対する愛情がよく伝わってくる内容。それに戸惑いながらも、最後には澪も十分に答える表現をしている。その流れが切ない。終わりが来るのをわかって生活を送る。その終わりが来ることに決して後ろ向きになるのではなく、可能な限りの愛情を注ぎ込んでいたと言うのが溢れ出ている。
そして、最後の展開。読んだことのない方は是非とも体験して欲しい作品でした。
読了日:21年1月25日
ネタバレはこちら→小説"いま、会いにゆきます”の考察
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また明日!
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