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小説『希望の糸』繋がっているのを感じるもの


 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 新作の予約が確保される前に読んでおく。


 今回は小説『希望の糸』を紹介します!


[基本情報]

 著者:東野圭吾

 出版社:講談社文庫

 出版年:2022年

 ページ数:464ページ


[登場人物]

松宮脩平

 警視庁刑事部捜査一課刑事

加賀恭一郎

 警視庁刑事部で松宮の上司でいとこ

芳原亜矢子

 たつ吉の女将

花塚弥生

 弥生茶屋の店長。何者かに殺害される

汐見行伸

 弥生茶屋の常連。弥生と親しくしていたと言われている。

汐見萌奈

 行伸の娘。14歳。

綿貫哲彦

 弥生の元夫。今は中屋多由子と同棲している。


[内容]

 自由が丘にある弥生茶屋の女店主 花塚弥生が殺された。松宮は捜査にあたるが、誰もが花塚はいい人だったと証言。常連客で弥生に好意を寄せていそうな男性客 汐見行伸の存在が捜査線上に上がってくる。また死ぬ1週間前に10年ぶりに連絡をとった元夫 綿貫と会った理由が疑問視されていた。

 松宮は事件を追う傍ら、石川の料亭たつ吉の女将 芳原亜矢子から連絡があり、あなたの父親だという芳原真次が死の床に伏していることを知らされるのだった。自分の父親は火事で亡くなったとされていた彼にとっては予期せぬ出来事。いとこの加賀もその真相に興味を示すのだった。


[感想]

 松宮が一人の女性の死の真相を追いながら、実の父親の存在について知る作品。

・一人の女性と二人の男性

 花塚弥生と元夫 綿貫、常連客 汐見の3人。10年ぶりに連絡をとってきたという綿貫に何を話したのか、好意を寄せているらしい汐見が、交際はしていなかったと頑なに言い続けているのは真実なのか、この辺りの関係が徐々に明らかになっていく。その過程が実に面白い。

 まさかそんな繋がりがあったとは!?と驚きで幕を閉じたと言う印象。上手に人間関係が繋がっていくのだから、すごい。


・待望の子供にかける期待

 汐見行伸には二人の子供がいた。小六の絵馬と小四の尚人。子供達だけで、新潟の長岡にある妻 怜子の実家に行かせるところから物語は始まる。ところが、新潟中越地震が起こり、子供達は亡くなってしまう。

 生きる望みを一瞬で無くした怜子と行伸がとったのは3人目を産むことだった。なかなか子供ができず人工授精までして生まれた3人目の萌奈。彼女への執着の仕方が、萌奈にプレッシャーだったという描写が早い段階で描かれる。

 萌奈と行伸の関係がギクシャクしているのは、そういった親からの一方的な過度な愛情が原因なのか、と思わせておいて、実は真実はもっと根深いものだったと分かる。

 その事実が明らかになった時のこの二人の関係が実に・・

 親というのは子供に愛情を注ぐものなのだろうね。


・サイドストーリーのようで

 メインは花塚弥生の殺害事件の捜査だけれど、そこと並行して進む松宮の実の父親の存在。それまで火事で亡くなったとされていたけれど、実は生きていた。しかも今は末期癌で病院生活になっていると、義理の姉 芳原亜矢子から知らされる、という流れで始まる。

 突如現れた義理の姉、さらに父親、母 克子が語ろうとしない事実とはなんなのか。と言った松宮家の過去も描かれる。

 今回の作品、松宮、綿貫、汐見、いろんな人物の過去が描かれる。そう言った過去が今の人物像を作り出す。その流れ実に見事。まるでそこに彼らがいるような気分になる内容だった。


 親子の絆を感じる作品だった。


 読了日:2024年3月17日


 皆様の感想もぜひお聞かせください!


 それでは、また次回!


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