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執筆者の写真Dancing Shigeko

国内ドラマ『イチケイのカラス』入間が伝える仕事のあり方

更新日:2023年6月7日

 こんにちは、Dancing Shigekoです!


 今回は国内ドラマ『イチケイのカラス』を紹介します!


[基本情報]

 原作:浅見理都『イチケイのカラス』(講談社モーニングKC刊)

 脚本:浜田秀哉

 主題歌:Starlight/WGB (和楽器バンド)

 プロデュース:後藤博幸 / 有賀聡 / 橋爪駿輝

 制作協力:ケイファクトリー

 制作・著作:フジテレビ第一制作室

[登場人物]

入間みちお: 竹野内豊

 イチケイの裁判官。ルール関係なしの真実のために、常に話を聞いて聞いて聞きまくるスタンスが、最高裁などの高官に対しては、問題視されている。

 竹野内豊作品を見るのは、初めてに近い。そしてこの入間みちおというキャラが実によく合っていた。

坂間千鶴: 黒木華

 イチケイに着任した裁判官。将来は最高裁を目指すエリートであるが、入間みちおの影響をど真ん中で受けていくうちに変化が生じる。

 堅そうなイメージの髪型が印象的だった黒木華。夜はメガネ姿を見せ、そのギャップが面白かった。

[内容]

 東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)に坂間千鶴裁判官が赴任する。彼女の任務は、公判をどんどんと捌いていき、イチケイの再建することだった。しかし、彼女を待っていたのは型破りの裁判官 入間みちお。被告の言い分と検察の捜査内容とに食い違いが発生すると、入間みちおは自分が納得するために裁判所主導の職権を発動を連発していた。

 異例の対応は職権の発動に留まらず、公判の際に被告の方まで壇上から降りていく異端児っぷりを見せる。そんな型破りの入間を、最初はありえないと否定していた坂間も徐々に彼の仕事の仕方に感化されていくのだった。

[感想]

 1話完結タイプの裁判官のドラマ。事実を求めて、常に全力で公判に臨む入間みちおを中心として展開していく。

・被告と言えど、ひとりの人間。平等に扱う入間みちおの姿勢

 全11話で十一人の被告。中には無罪の被告もいれば、有罪ではあるけれども減刑されて終わる被告もいる。その一つ一つの事件の背景に隠されていた思いが、解き明かされていく時の音楽の盛り上げ方、入間みちおの話の持っていき方、被告の表情の変化などが全体を通じて、常に感動をもたらしてくれる。判決が下される時の何か吹っ切れた感じの明るい調子の音楽で締め括られていくと言う展開が、見ていて安心させられるよさがあった。


・東大卒の堅物裁判官色が強い坂間千鶴に影響を与える入間みちおの存在

 公判一つ一つが坂間千鶴を変化させていくところも見どころの一つ。一番最初はありえないって全く受け付けない反応を示していた坂間が、途中から職権発動よろしくと言う視線を入間に向けるようになり、時には妹から聞いた謎かけを披露してみたりと入間の影響が存分に出ていくところが面白い。真面目さの中に柔軟さがある人柄は、好感が持てた。


・人生の目標をどこに置いて生きていくかを問う

 途中から気づいたパターンだったのだけれど、入間みちおが決まって甥っ子の質問について、投げかけてくる。1話、坂間千鶴の妹と言うパターンもあったけれど、この質問の話になると、フルCGになって、話が表現される。

 最終話では、三人の職人の話が登場。旅人が職人に何のためにレンガを積むのかと質問をしていく話。一人目は壁を作るため、二人目は建物を立てるため、そして三人目はみんなに立派な思想を伝授する場を提供するため(かなり私の記憶は曖昧で解釈は曲がっているかもしれません)と答える。そして入間みちおは、仕事って三人目の職人のように大きな志を持ってするものなのだと思うと語る。

 自分が今からやろうとしている裁判がイチケイのみんなの人生の夢を奪うかもしれないって考えて、躊躇してしまう最終話。そしてその最終話での仕事に対する姿勢の話こそが、入間みちおを通じて伝えたかったことなのだろうって思わせる展開。

 毎回、事件の真相を明らかにすることに重点を置きながら、実は仕事への姿勢について考えさせてくれていたのだろうと思わされた。


 1話ずつでも十分に楽しめ、それでいて全体を見終わった時に自分自身の中でも変化が起きたのを感じる作品でした。

[各話感想]

 第3話 駒沢部長が動く

 第11話(最終話) 政治を敵に回しても法を守る


 皆様の感想も是非お聞かせください!


 それでは、また次回!


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