こんにちは、Dancing Shigekoです!
今回は国内ドラマ『イチケイのカラスSP』を紹介します!
テレビドラマシリーズ感想→こちら
[基本情報]
原作:浅見理都『イチケイのカラス』
脚本:浜田秀哉
音楽:服部隆之
プロデュース:高田雄貴
古郡真也
演出:森脇智延
制作:フジテレビ ドラマ・映画制作部
制作著作:フジテレビジョン
[登場人物]
入間みちお:竹野内豊
熊本地裁第二支部 裁判官。
この役柄が結構似合っている。どことなくイチロー選手のような気配があるのは口髭のせい?
駒澤義男:小日向文世
東京イチケイの部長。入間の師匠であり、過去30件起訴内容をひっくり返したことがある。
のんびりした口調でたぬきな感じが滲み出る。
嶋津奈都子:中村アン
星積ホールディングスの役員で通称「プロボノの女神」と呼ばれている。大藪重之と跡目争いをしているとされる。部下が傷害事件を起こし、苦しい状況。
中村アンがドラマに登場する率が高くなっている印象だけれど、それぞれの作品で個性を出していると感じる。この作品でも仕事ができる弁護士上がりの役員という感じが滲み出ていた。
大藪重之:北村一輝
星積ホールディングスの役員。嶋津と跡目争いをしている。
最近の北村一輝のイメージは悪人。含みがある話し方、常に何か隠し持っている感じ。この作品でも後半本性を見せる。中村アンと対照的で、どの作品でも同じ芸風と感じてしまう。
佐倉朝子:堀田真由
島津の部下 丹羽の担当弁護士。刑事事件を担当する弁護士の役割のなさに限界を感じている。
弁護士というにはややおっとりしたように感じる存在。
内田亘:嘉島隆
ヤンキー集団「くまヤン」のリーダー。傷害事件で起訴される。
金髪にした若者は、みんなサッカー選手っぽく見えてしまう。。
丹羽昭久:吉沢悠裕
星積ホールディングスの社員。嶋津の部下で、傷害事件で起訴されている。
いかにもサラリーマンという感じ。
諏訪遥人:高橋優斗
くまヤンの元リーダー。内田に殴打され意識不明の重体になったとされている。
友人のビジュアルを連想させる。
[内容]
熊本でヤンキー集団の決闘が起きた。その最中にくまヤンのリーダー内田が元リーダーの諏訪を意識不明の重体にしたとして傷害事件として起訴されていた。内田は最初のうちは容疑を否認していたが、ある時から自分がやったと罪を認めていた。この裁判を入間が担当することになっていた。
東京では、星積ホールディングスの社員が起こした傷害事件の裁判を駒沢裁判官が担当することになっていた。
それぞれの公判で、起訴内容に疑問を抱いた入間、駒沢は職権を発動して裁判所主導で再度調査を再開すると宣言。そしてやがて二つの事件がつながりを見せるのだった。
[感想]
入間と駒沢の師弟コンビが熊本と東京で手を組んで事件の真相を明らかにしていく作品。
<事件の裏に>
・お家騒動
星積ホールディングスの次期社長候補と言われる二人。その二人の直属の部下が取っ組み合いの喧嘩をして傷害事件を発生させてしまう。その事件の供述を聞いた駒沢は不審に思う。不審に思った理由は二人が喧嘩をしたという公園が、日常生活では行くことのないような場所だったから。どうして偶然、二人がそこで出くわしたのか。
そこに違和感を覚えた駒沢は職権を発動して調査を始める。すると、公園での目撃証言から、第三者がいた可能性が浮かび上がっていく。そして徐々に真相が明らかになっていく。
ところで、この事件。対立する役員の部下同士が起こした事件ということで、お家騒動と周りは囃し立てていたのだけれど、こういう権力争いというのは実際にあるものなのだろうか。
・ヤンキーの決闘
熊本では、今時では珍しい(と勝手に思ってしまうのだけれど)、ヤンキーの派閥争いで決闘をしている。こんな若者同士が喧嘩を真っ向から仕掛けていく様子というのは映画『ウエスト・サイド・ストーリー』以来のように思う。
それはさておき、決闘中にリーダーが元リーダーに渋滞を負わせたというのが、こちらの事件。入間裁判官は加害者の内田が最初は容疑を否認していたのに、態度を一転して、自分が諏訪を意識不明にしたと言い出している部分に疑問を抱いて、職権を発動して調査を始めるという流れ。
凶器を使わないのが決闘のルールなどと言っているあたりが若さの至りと感じてしまう。ただ、喧嘩をしようと思う感覚は、なんとなく分かるような気もしてしまう。若さとはうらやましいものだと、純粋に思ってしまう。
<庇う人たち>
・内田亘が守ろうとしたもの
諏訪を意識不明にさせてしまったのは自分だと言い続ける内田。なぜ証言を変えたのか。その真相を調べていくと、別のところで諏訪らしき人物が頭を抱えて歩いていたという目撃証言が出てくる。そこから徐々に事件が明らかになっていくと、内田が庇おうとしていた人物が明らかになっていく。
自分の親しい人物のために、自らが罰を受けよう、受刑しようとする精神。そこまでさせるというのは、よっぽどの信頼関係だと思う。友情というのか、義理というのか。ここまでできる人物はたくさんはいないのではなかろうか。
・丹羽昭久が守ろうとしたもの
一方、お家騒動の方でも丹羽は誰かを庇っている。それが誰なのか。こちらも自らの会社員生活が終わってしまったとしても、庇う相手というのはどういうものなのか。熊本の喧嘩の方とは違って、こちらは純粋に忠誠心、あるいは、その人物の仕事に対する姿勢に共感した結果、ということだと思うのだけれど、そこまでするだろうか。
お金をある程度、渡されていたということだろうか。それだけの人望ということか。丹羽が守ろうとした人物、かなりの人徳者ということなのだろうと思う。
そのような感じが最後に出ていたけれど、人生でここまで忠誠を誓える人に出会えたとしたら、その人はラッキーだと思う。
<所変われば品変わる>
・熊本
入間みちるがいるのは熊本地裁の第二支部。全体的にこじんまりとしている感じが出ている。法廷の中も気持ち傍聴席が狭いような気がする。最近見たばかりの国内ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ』で出てくる法定と比べても明るさも違う印象。
所変われば、法定も変わるという感じがある。
とは言え、決闘が行われていた河川敷は、日本全国どこも同じように思える。人工物は違いがあるものの、自然は一緒というのが日本らしいのか。
・東京
東京地裁の方は馴染みの法廷。調査資料などを広げる事務室も、前作のドラマとお馴染み。
そして東京では、星積ホールディングスが登場。ここはとにかく大きな会社。一階エントランスホールが広い。あのビル、全てが星積ホールディングスのビルなのだとしたら、相当な企業と思ってしまう。
いろんな企業が世の中にはあるものだと、つくづく感じてしまう。
久しぶりに見る国内ドラマ『イチケイのカラス』。犯人の真実が明かされる時に込み上げてくるものは、スペシャルでも変わらず、で映画版も見たいと思う展開だった。
鑑賞日:2023年4月30日
皆様の感想もぜひお聞かせください!
それでは、また次回!
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